水曜日の取引でWTI原油相場は値動きを見せましたが最近の相場の支点であった$92.80レベルをまたぐ形を続けています。ご覧頂けるように、$92.00のレベルから跳ね返っており、かなりのサポートとなっているようです。そのため、この市場には弱気な傾向があるにもかかわらず、このレベルから下がるには少し押しが必要となるように感じます。
$90.00のレベルもかなりのサポートで、そのレベルまで一旦下がれば、$85.00レベルのサポートも見え始めてきます。そのため、そのレベルまで落ちた場合は地固めが見受けられると思います。私はこの市場全体に地固めが起こることを自信もって予想しております。原油市場はテクニカル分析に非常に向いているとここで言っておかなければなりません。しばしば相場がビッグフィギュアで$10.00範囲内で値動きしています。
需要はあるのか?
需要に関しては最近予想通りではないため、需要に動かされたものなのか連邦準備銀行の金融緩和方針に対するリアクションなのか疑問を持ち始めました。恐らく後者の方である可能性が高いため、米連邦準備理事会会長のバーナンキ氏が今週の議会証言にて金融方針が当面緩和されることを示唆した事は結局は相場を持ち上げることになると思います。やはり、米ドル市場に近づかない追加の理由ということでしょうか。
その先に関しては$90.00レベルまでの下落があり、米国の気候が暖かくなり出すに従い、そのレベルからの跳ね返りおよび$90.00 から $95.00範囲内での地固めが予想されます。ドライビングシーズン(米国の5月31日のメモリアルデーから開始するシーズンのこと)が近づくにつれてこの市場は上記範囲に留まり、夏に需要のピークを迎えるにつき、じりじりとに$100.00のレベルまで上がると予想しています。